私の看護師経験で一番しんどいのが3交替勤務の仕事です。
理由は眠れないのと日々の時間が細切れになるからです。
また3交替を採用している職場は救命救急センターやICUなど重症部門となるので精神的にも緊張が強い職場になります。
精神的なプレッシャーと睡眠不足との戦いが3交替の職場には必ずつきまといます。
3交代勤務の利点欠点をまとめてその実情と対処法についてまとめます。
なにより身体的不調を解消する一番の方法は
『寝ること』
であることを忘れてはなりません。
Contents
看護師の3交替勤務の利点
3交替勤務も考え方によっては利点もあります。
残業が少ない
2交替勤務よりも3交替勤務のほうが残業時間が少ないはずです。
理由は日深の勤務があるからです。
日勤終了後して日付が変わる前くらいにまた勤務を開始するのが日深の勤務ですが、勤務の間で少しでも休むために残業をできるだけしないようにそれぞれが心がけています。
仕事が多少残っていても次の勤務者にお願いすることは割とよくあることですね。
2交替勤務と比べると夜勤の人数も多いので、残業せずに仕事が渡せるのは利点です。
勤務が8時間で終わる
勤務が8時間で終了するのも大きな利点ではないでしょうか。
2交替の病棟はその職場によって8時間以上の長い勤務が存在して、朝から晩まで働く場合もありますね。
しかし3交替は勤務はほぼ8時間で終わるし、終わらなさそうなら次の勤務者に引き継いでいるのでは無いでしょうか?
深夜があるので3交替の病棟は慣習としてできるだけ残業しないようにしているはずです。
時間ピッタリで終るのは嬉しいポイントです。
夜勤は人数が多い
夜勤の人数は3交替の病棟のほうが多いはずです。
理由は3交替を採用しているのは重症部門なので夜勤の人数が多いです。
一般病棟なら夜勤では15-20人近い人数を受け持ちしますが重症部門は4人程度となっています。
夜勤が多いので残務は頼めるし、一人あたりの肉体的な負担は小さくなるとも考えられます。
給料が高い
3交替の病棟は2交替の病棟より看護師の給料は良くなっています。
理由は夜勤が多くなるからです。
看護師の給料は夜勤をするから普通の仕事より高くなります。
支給金額に対する夜勤手当の割合は私の場合約20%と大きな割合を締めています。
3交替勤務の場合日勤、準夜、深夜の3つで準夜と深夜で夜勤手当がつきますよね。
2交替病棟の夜勤の回数が月に4回程度。
一方で3交替勤務の病棟の看護師は準夜と深夜合わせて10回を超えるのが一般的なのです。
2交替に直すと5回以上夜勤をしている状況にやるので夜勤手当が多く付くというカラクリがあります。
こうした理由で3交替は給料が良くなります。
重症患者さんを見ているという自信と自尊心が高まる
3交替部署は重症部門です。
重症部門で働くと看護師としてすごい勢いで成長するし、医療により近い位置で医師と連携を取りながら働きます。
こうした環境を通して看護師としての自信と重症の患者さんを見ているのだという自尊心につながっていきます。
私自身一般病棟で働いていた時よりも看護師を言う自分の仕事に、誇りをもているようになったのは救命センターで働くようになってからです。
ドラマのコード・ブルーにようなあそこまでのかっこよさはないけれど、病院の中で今日は自分が一番重症な患者さんを見ているという事実は想像以上に自分の誇りになります。
看護師の3交替の欠点
3交替の利点を書きましたが、その利点を軽く超えるほどの欠点もあります。
欠点は身体的に影響してくるものが多いです。
眠れない
3交替の一番の理由が眠れないということです。
とにかく眠れないのです。特に日勤深夜の勤務の時は眠れませんよね。
一人暮らしならまだしも、結婚して家庭を持って子育て中なら本当に眠れない状況になります。
私の職場のお母さんたちは日勤終了後に保育園に子どもを迎えに行き、ご飯を作って子どもを風呂に入れて深夜に来ています。
話を聞くと日勤終了後から眠れる時間は1時間~2時間程度です。
この記事を読んでいる人も3交替勤務をしている人がほとんどでしょうが、睡眠に問題を抱えてはいないでしょうか。
私の職場もみんなに話を聞くと
・夜の寝付きが悪い
・夜中に何度も起きる
・酒がないと眠れない
などの声が聞かれます。
一般的にはこうした睡眠の問題は新人に多いと思いがちですが、実は違います。
私を含めて3年目以降に睡眠の問題を生じやすいような印象を受けます。
慢性的に寝不足が数年続くとやはり体にがたが来るようです。
睡眠時間が短くなると短気になったり根気がなくなったり、一番良くないのはネガティブになります。
特に新人時代はネガティブな気持ちを抱えて働くことが多くなるのに、ここに睡眠不足が混じって来ると本当にきついですね。
3交替をしていると2交替の勤務に憧れるのではないでしょうか。
それは『眠れる時間が取れる』からなんだと思います。
日深はきついし眠たいですよね。
時間が細切れになる
3交替は24時間を3で割るので時間が細切れになります。
特に準夜の次の日が休みでも、仕事が終わる頃にはもう休みが始まっているという不合理。
ちょこちょこ仕事をして、ちょこちょこ休んで
のような働き方が3交替だとは思いませんか?
結果的に時間が細切れになり、一日に2回通勤するように無駄が多くなってしまいます。
夜勤が多くなりがち
3交替は2交替よりも実際に夜勤が多くなります。
それは3つの時間帯の勤務の仕組み上仕方のないことです。
ということは時間は細切れになるし、日深で寝不足になります。
とにかく3交替の時間が取りにくく眠れないのが私は一番近い背
看護師の3交替勤務はやはりしんどいという実情
私は今まで外来、2交代、3交代、日勤のみ、夜勤専従と様々な勤務を経験してきました。
実感として3交代勤務をしている看護師の人達は他の部署に比べて過体の不調を抱えているる人が多いという印象です。
みんな朝、無意識に胃をさすりながら仕事に来たり眠れなくて眠剤を常用していたり、お酒の力を借りて寝ていたり。
こんな状況ですが実際にどうなのかを調べると自分の実感が正しかったんだとわかりました。
(医療労働臨時増刊号17年10月)より
上記のグラフをみてもわかるようにどの項目を見ても明らかに3交替勤務の看護師の健康自覚症状の数値が高くなっています。
自覚症状の欄を見てもわかるようにネガティブな内容となっています。
実際の調査からも3交替勤務の過酷さと、身体的な不調が起こりやすい実情がわかります。
私の経験としてはこうした症状はすべて睡眠不足からくるものだと思います。
特に下の3つの項目
『イライラ・根気がない・憂鬱な気持ち』
に関しては睡眠不足で精神的にネガティブになっていると感じやすい内容です。
表と実感から3交替は明らかに体に悪いということです。
看護師の3交替がしんどい時の対処法
とにかく寝る
とにかくよく寝ることは本当に大事なことです。
経験年数が浅い頃や、年齢的に若い時は元気だから夜勤明けで寝なかったり、睡眠不足でも無理して遊びに行ってしまう場合が多いでしょうが、これはすすめません。
自分の経験や周りの先輩の傾向から、睡眠不足でも無理する習慣がついてしまうと、そのうち知らぬ間に睡眠に問題を抱えるようになります。
異動で2交替勤務から3交替勤務になった同僚が
『いつも時差ボケをしているようだ』
と印象的な言葉を残して転職していきました。
この言葉3交替で頑張っている人には非常に共感できる言葉ではないでしょうか。
こうならないためにもとにかく夜勤明けは眠るようにしましょう。
遮光カーテンで部屋を暗くして3時間は眠るようにしましょう。
眠れなくてもベッドで体を休めて夜勤の疲れを取ったり、次の深夜勤に備えるのがいいでしょう。
とにかく元気なうちから無理しないこと。
若いうち、元気なうちに溜めてきたダメージは必ず体に蓄積しています。
上司に交渉して深夜勤務を減らしてもらう
深夜勤務を減らしてもらうのも一つの手です。
上司との面談の際に直談判しましょう。
実際に私の同僚の多くが深夜が続く勤務がないように上司にお願いしているようです。
体調が優れなくなる、眠れなくなるなどの理由を伝えて深夜が続く勤務を控えてもらいましょう。
自分の体は自分でしか守れません。
2交替部署や外来部署への異動を考える
私が思う一番の解決策は部署異動です。
3交替で体がぼろぼろになってしまったら2交替の部署に異動希望を出すのもいいのではないでしょうか。
どうしても今の病棟で自分は頑張りたいと思うなら仕方ないですが、特にこだわりがないなら体を大事にするために異動がいいと思います。
先日異動していった後輩が行っていたのは
『QOLがかなり上がりました』
とのことでした。
やはり睡眠時間が短いことと毎日の時間が細切れになることでわれわれのQOLは残念ながら下がってしまうのです。
日勤のみ、時短が可能な職場に転職する
異動が聞き入れられない場合は転職も視野に入れましょう。
とくに子育て世帯の場合、3交替の日深は本当にしんどいと思います。
自分の体を犠牲にしてそこまで無理しなくても看護師なら子育てに適した環境はいくらでもあります。
日勤のみの仕事や、時短がある職場に転職がいいでしょう。
今の自分の職場のことを知るために看護師転職サイトに登録する
今まで看護師転職サイトに登録したことがない方は一度登録して見ることをおすすめします。
理由は自分の職場の待遇は実際に言いのか悪いのかを知ることが出来るからです。
こうしたことは比較対象がないとわからないことです。
実際に私の今の職場はとても高待遇で看護師を大切にしている病院です。
私がそれを知っている理由は看護師転職サイトに登録して他の病院と比べることができているからです。
もし他の職場と今の職場を比べて、より良い職場が見つかるなら転職を考えればいいし、逆に今の職場がいい職場だと気付くことができればそこで頑張っていこうと思えます。
このように比べることでしかわからないのです。
看護師転職サイトに登録して、いい条件があれば転職を考えたいと転職コンサルタントに伝えれば、かなりあっさりと自分が希望する地域の求人情報を教えてくれます。
今の職場の待遇に不満があるならこうして知った情報と自分待遇を比較して見るのがいでしょう。
まとめ
3交替は慢性的な睡眠不足になりやすく、明らかに他の部署よりも精神的、肉体的に負荷がかかりやすいところです。
長くいい看護師を続けるためには無理をしすぎてはいけません。
数年でバーン・アウトしてしまう看護師よりも長く働ける看護師であるために自分自身をすり減らすような働き方は辞めましょう。
自分の身を守れるのは自分しかいません。
一つの手段として自分の職場と他の職場を比較するために看護師転職サイトをうまく利用するのもとてもいいことです。
登録しても絶対に転職必要はありません。
今回が一つのきっかけとして一度登録してみるのもいいのではないでしょうか。