看護師に限らずどの職業にもあるのが異動。
看護師の異動は自分のキャリアップという観点から見れば非常に良い仕組みだと思うのですが、異動したくないものからすると恐怖の仕組みですね。
今まで私の先輩たちも異動が決まり納得ができないと上司と話し合いをしていましたが、結局みんな異動していきました。
私自身、3回の転職経験から職場が変わることのそれほど抵抗がない方ですが、それでも自分が異動を言われるとみんなと同じように戸惑うと思います。
看護師として病院で勤めている以上異動は避けられないですが、漠然と嫌がるのではなく嫌な原因と対処法が少しでも分かればそのストレスを減らせるかもしれません。
Contents
看護師が異動を嫌がる理由
どの仕事でも異動はあるのですが看護師に限って異動問題を考えます。
人間関係がリセットされる
私自身異動と言われて一番困ることは人間関係がリセットされることです。
病棟で働いていると年数を重ねるごとに仕事はやりやすくなっていきますよね。
これは人間関係が構築されて仕事上の意思伝達がスムーズになっていたり、協力しやすかったり、後輩がたくさんできるからです。
日頃意識することは少ないですが、今の病棟で自分が力を出して働けているのは一緒に働いているスタッフたちと構築した人間関係があるからなのです。
異動となるとこの人間関係がリセットされます。
つまり新しい移動先の病棟で再度人間関係を構築する必要があるのです。
確かに新人のときのように先輩の目にビクビクしながら働いて、なおかつ人間関係再構築ではないため以前よりしんどさは感じないかもしれません。
しかし今までの病棟のように自分を信頼してくれる人、信頼できる人をまた探して作ることを大変なことです。
こうした煩わしさが異動するのが嫌な理由の一つです。
看護する患者さんの疾患が変わる。
私は今まで
整形外科
血液内科
ICU/ECU
3つの病棟で働いてきました。
働いて思うことですがやはり患者さんの管理の方法は全く違うし、注意することや気をつけなくてはいけないことも違います。
自分が普段見ていた診療科と違う科になると負担感は大きくなります。
看護師の仕事は人の命に関わることも多いのでわからないことがたくさんある中で働く負担感はとても重いですよね。
異動すると特に初めのうちはこの負担感をとても強く感じます。
そして再度学びなおして仕事をしていくことも異動することで生じる負担の一つです。
今まで慣れでできていたことも急にできなくこともあり、仕事に疲れてしまいます。
初めのうちは日勤ばかりでクタクタ
異動してすぐは病棟の業務を覚える必要があるため、に1-2ヶ月の間日勤業務をすることが多いです。
実はこれも異動のしんどいところ。
看護師の仕事は夜勤で辛い反面、次の日が夜勤なら朝遅くまで寝れたり、夜勤後は休みなため時間が取れます。
しかし異動するとカレンダー通り日勤が続き、新しい職場とも相まって非常に疲れて家に帰る頃にはクタクタになってしまいます。
異動することで生活のリズムが一時的に変わってしまうことも負担になりますね。
嫌な異動。それでも対処して行くしかない。
上に挙げた以外にもまだまだ異動の弊害はあるのですが、それでも結局は働いていく必要があります。
嫌な異動の負担を少しでも減らすようにしたですよね。
休みの希望は必ず伝える
異動時期によく見られるトラブルは上司に出していた休み希望が次の病棟の勤務に引き継がれていないこと。
これはよう目にすることなので、異動だからといって遠慮する必要はありません。
次の病棟に挨拶に行く時に、
『希望があるのですが、調整していただけますか?』
と次の上司に相談しましょう。
もし聞き入れてもらえなかった場合は今の病棟の上司から交渉してもらうようにお願いしてください。
それは上司の仕事と割り切ってお願いするのが良いです。
自分の成長だと思って人間関係再構築と勉強をする
異動で新たに人間関係を作り直さないといけないのは大変ですがやるしかありません。
いつまでも嘆いていられないので、気持ち新たに頑張りましょう。
一番簡単に始められることは挨拶です。
できるだけ笑顔で、明るい感じで、相手の目を見て
『おはようございます』
明るい挨拶と、丁寧な仕事を半年も繰り返していればきっと良い人間関係が構築されているはずです。
勉強に関しても予備知識はあるはずなので、1年目の頃よりも理解力は高いはず。
気負わず一番薄い本から手に取りその科の勉強をしていきましょう。
勉強と日々の業務の中でこちらも半年もすれば慣れてくるはずです。
薄い本のおすすめは『はじめての〇〇看護シリーズ』です。
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異動に理由を求めない。
異動が言い渡されると
『どうして私なんですか?』
と上司に言いに行く人がいますが、人事にそれほど理由を求めても無駄です。
1人1人の事情を加味していては人事はできません。
上司に聞けばそれっぽい理由を聞くことができるでしょうが、結局は異動は変わらずに実施されます。
もし上司に言うことがあるなら、自分が異動前の病棟でしたかったこと、改善点などを思う存分告げてください。
しかしそこで憎まれ口を言っても誰もいい思いはしませんので注意してください。
異動する部署がどうしても嫌なら
異動する部署がどうしても嫌ならその機会に転職を考えてもいいと思います。
しかし転職は異動よりもメンタル的なコストがかかります。
異動なら病院の仕組みや電子カルテの操作方法、点滴ルートや機械などは変わりませんが転職ならそれらはガラッと変わります。
人間関係も知っている人は基本的に1人もいなくなるわけですからそれだけ負担感は大きいでしょう。
しかし、看護師の仕事に少し疲れてちょっと休憩したいと感じているならいい機会です。
失業保険をもらいながら少し休んで次の職場や今後の自分の働き方を見直すいい機会になるのではないでしょうか。
まとめ
異動は本当に嫌なものです。
上司から異動を告げられたら『なんで私が』と誰しもが考えます。
しかし病院に雇われている以上異動を受け入れて次の病棟で頑張るしかないのです。
いつまでも愚痴を言って不満を引きずるより、なんとかして次の病棟で頑張ろうを思うほうがメンタル的にも良いはず。
少ししんどい時期もありますが、きっと慣れて
『あんな事いってたな・・・』
と感慨にふける瞬間が来ます。本当に大変なことだと思いますが、無理せず頑張れると良いですね。