コラム

やめたい・馴染めない新人看護師なくす職場づくりの方法

看護師として10年働いて思うことは看護師は1年めが一番きついということです。

病院というなれない環境に、学生から急に社会人になって働く。

病院という環境は今まで触れたことのなかった人の死や、めちゃくちゃ怖い先輩がいるなか、自分の頼りない知識で働いています。

不安の毎日怒られて、残業しても超勤はつかず自己研鑽というよくわからない言葉で済まされる。

こうして見れば1年目がやめたくなる理由も当然です。

しかしこうした環境でもやめたい気持ちや馴染めない気持ちを解消する方法がある。

それは病棟に

『承認』

という文化を根付かせるのです。

先輩スタッフが新人看護師を承認できれば、しんどい環境に置かれた新人たちも少しずつ自信を持って働けたり、前向きな気持で働けるようになるはずです。

そして病棟全体の総和として必ずいい効果が現れます。

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新人看護師が置かれる現状

毎年厚生労働省が出している新人看護師の離職率は約7%。

看護師全体の離職率が約10%ということを考えると意外に高くないですね。

しかし新人看護師が仕事をやめたいと本気で考えている割合は私の経験知で50%を越えています。

これは『やめる』という決断ができないで働いている新人看護師がかなりの人数いるということです。

一般的には新人看護師がやめたい理由は

【新人看護師がやめたい理由】

・責任のある仕事内容
・不規則な勤務
・仕事が忙しすぎる
・仕事が覚えられない
・先輩との人間関係

挙げ出したらきりがないですが、おおよそこのような理由になるでしょう。

しかしこれは本質ではありません。

新人看護師がこのように思うのは現場での新人看護師に対しての『承認』が全く無い事が原因です。

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承認と共感の文化がない看護師の世界

私は看護師を10年近くやっていますが、看護師の特に新人教育に関して言うと『承認』という文化が全く育っていないと感じています。

私は今まで3回の転職で4つの病院を知っていますが、4つの病院とも新人教育において新人を『承認する』ということがほぼなかったです。

ここで言う承認とは新人看護師の成長を認めたり、本人の頑張りを認めたり、できないことを自分で理解していることを認めたりと何でも良いのです。

とにかく新人看護師の存在を認めることを承認と呼んでいます。

できない・わからないならはねつける文化

看護師の世界でよく見る光景はこうです

リーダー看護師『〇〇の勉強してる?今日受け持ちだけど。』

新人看護師『いえ、できていません。』

リーダー看護師『それならいい。他の人に変わってもらって』

新人なのでわからないことが多いのは当たり前だし、朝来て急に受け持ちを言われても勉強できていないことは当然あります。

しかしその場合このようにはねつけられることが非常によくあります。

こうして新人看護師は自信を失っていくことになります。

知らない・わからない⇛やらせない⇛新人自信失う⇛育たない⇛やる気が無いと言われる⇛新人自信失う・・・

逆にこのように新人が自信を失い自尊感情を損ないやすい環境が揃っているのが看護師の新人教育の実情です。

看護師1年目の心理状況

このように先輩の教育という名を借りたパワハラを受けている新人看護師は全国に本当にたくさんいます。

このように自信を失って働いている新人看護師は

『みんなに迷惑・負担をかけながら働いている』

『また怒られるかもしれない』

『できないことを指摘されるかもしれない』

常にこうした不安を抱えながら働いていくわけです。

1年目なので親しい人間関係を築けている人は少ないし、厳しい先輩が多い環境では全員が怖くて敵のように感じてしまう場合もあります。

こうしてセルフイメージを大きく損ないながら働くので辛い、やめたい、と思うようになってしまうのです。

本当は優しい気持ちをもり看護師になりたくてこの仕事を選んだはずの新人たちが、周囲の環境のせいで看護師という仕事を嫌いになってしまいます。

そのきっかけを看護師の世界は作り出しているところが非常に多くあります。

とにかく看護師1年目は誰もが非常に辛い境遇の中働くことを強いられて、なんとか生き残ったものだけ2年目3年目を迎えていくのです。

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どうして新人看護師の負のスパイラルは止まらないのか?

新人看護師の負のスパイラルが止まらない理由は、先輩看護師たちも同じようにされていたからです。

私は働いていてこのことを強く感じます。

自分が新人時代されて嫌だったことを、不思議と自分の後輩にしてしまっている看護師が非常に多くいるのです。

しかしこれは悪意があるというよりは、

『自分もこうされていたから、しなくてはいけない』

と半ば義務感を持ってやっています。

自分が持っている先輩像に疑問を抱かず、自分がされたように新人指導をする。

こうすることで新人の負のスパイラルは毎年繰り返しているのです。

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承認をすれば新人がやめたい理由はほぼ無くなる

先程挙げた【新人がやめたい理由】はこのように負のスパイラルが招いた結果であって店員ではありません。

つまり新人がやめたくなるのは新人教育がそうさせているのです。

これに気付くことができなければいつまで経っても新人がやめる職場のままです。

それを防ぐには承認と共感しかありません。

承認されれば間違いなくセルフイメージは上がる

自分に自信を持てない、日々自信を失う日々を過ごしていては新人看護師がやめたくなるのは当たり前ですね。

そう思わせないためには『承認』すれば良いのです。

『〇〇出来るようになった!いいね!』

『これ自分でできる?いいね!』

『これはわからない?わかった。自分でちゃんと言えたね!いいね!』

『毎日ちょっとずつ成長してるよ!すごいね』

このようにどんなことでもいいので新人看護師に対して承認をするのです。

新人看護師は普段の仕事で自分の力が及ばないことを嫌というほど痛感しています。

病態がわからない、観察項目がわからない、Drへの報告にしかたがわからない。

毎日わからないことだらけで仕事をしています。

その中であえてダメ出しをされるのは非常に辛い。

確かに間違いやできていないことを具体的に指摘するのは本人の成長のためには必要です。

しかしそれと同じくらい新人看護師を承認することが成長には大切なのです。

できていない点だけでなく、出来るようになった点、気づけていた点に対しても本人に伝えて承認する。

このことで新人看護師は少しずつ自信をつけたり、頑張ろうという気に必ずなります。

人間には根源的に他者からの承認欲求が存在しています。

新人看護師はこの承認欲求が満たされることが全くなくなると

『やめたい』

『仕事行きたくない』

となるわけです。そうならないように承認して本人のやる気を支えてあげるのが先輩や教育担当の役割なのです。

そうすれば新人看護師がやめたい理由が少なくとも減っていきます。

なぜなら自分自身が承認されて、病棟に必要だと感じることが出来るからです。

看護師はリーダーをするようになると仕事が面白くなるのは周りからの承認が集まるから

私自身看護師をしていて、仕事が面白いと感じるようになったり、やりがいを感じるようになったのはリーダー業務をするようになってからだと感じています。

それはリーダー業務をすることで同僚や先輩からの承認が得られるようになったからだと感じています。

他にも

『後輩ができて救われた』

『患者さんの言葉で救われた』

こうしたことは自分自身が誰かの承認を受けたから感じたことです。

つまりこれほどまでに他者からの承認というのは働く看護師としては重要な要素なのです。

しかし新人看護師が先輩から承認を受けるとうことはほぼないのが看護師の文化です。

これを変えないことには新人看護師がやめていく環境を変えることはできません。

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看護師の世界にに承認の文化を根付かせるためにはどうすればいいか

承認の文化を根付かせるにはどうすればいいか。

それは

『看護師の新人教育ってなんかおかしくない?』と感じている人たちが新人看護師たちを承認するようにしていけばいいだけ

です。

新人だけでなく、同僚や先輩に対しても相手を認める承認をして働いていけば、必ずいいチームを作ることができます。

いいチームは仕事も効率的にできるし、お互いが承認し合えば人間関係で悩む看護師を減らすことが出来るはず。

承認は看護師の大きな悩みを減らしてくれる強い武器です。

そして先輩から承認してもらった新人看護師は、自分たちがしてもらったように自分の後輩指導をするはず。

これを繰り返していけば承認の文化は根付いていくはずです。

まとめ

やめたい・馴染まない新人看護師をなくすためには、承認の文化を根付かせる事が必要です。

それは難しいことではないく、新人の成長を認めて口にするだけです。

これだけで新人看護師は救われます。

1人でも先輩スタッフが新人看護師の承認を出来るようになれば、新人看護師の辛い気持ちは和らぐはず。

そして頑張る姿勢に繋がります。

それができるのは、仕事で新人よりも余裕がある先輩看護師であることは言うまでもないことです。

『承認』の文化を根付かせて新人看護師が、看護師という仕事を好きになってくれる職場を作りましょう。

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